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私達の考える保養とは ~保養 5つのポイント~

東京電力福島第一原子力発電所の事故発生以後、福島やその近隣地域で暮らす子ども達の日常生活は、劇的に変わりました。

外遊びの制約はそのもっとも顕著な変化のひとつで、体を動かす機会が減り、福島県では肥満傾向にある子どもの数が増えています。また、友だちと一緒に外で遊ばなくなってしまった結果、a情緒的な成長や社会性を育む機会が失われています。そして、被ばくによる健康被害への不安を抱え、心身ともにストレスを感じている子どもも大勢います。このような状況に置かれている子ども達を対象に、心身をリフレッシュしたりデトックスができるよう、チェルノブイリでの経験を下に「保養」 プログラムというものが次第に実施されるようになりました。

現在、全国で行われている保養プログラムは、実施する団体の熱意によって、地域の資源や人材を活用して行われていますが、内容は実に多種多様です。そこで我々子ども被災者支援基金では、保養プログラムを企画運営する上で以下の5つのポイントをふまえて構成することを推奨し、安全で実りのある保養プログラムの構築に寄与するよう支援を行います。

保養プログラム 5つのポイント

多様性を大切にする

保養の参加者の状況は多様であり、また保養のスタイルも同様であることを認め合うことが必要です。その上で、プログラムの作成にあたっては、参加者と主催者のコミュニケーションを大切にしましょう。

安全性を大切にする

保養は参加者とともに創り上げていく生活そのものであり、そこには病気・けが・事故等の危険をともなうものも存在します。このことを十分に理解した上で、起こり得る最悪の事態を想定し、実施体制を構築しましょう。

継続性を大切にする

保養はその活動を必要とする参加者が存在する限り継続して行われることが望ましいと考えます。そのためには、人材の育成や自己資金の獲得に向けて、組織の運営や支援者とのつながりを大切にしていきましょう。

快適性を大切にする

保養は、参加者が日常を過ごす場所を変えて生活を送るものです。
衣食住に関しては、参加者が主催者に対して要望を述べやすい環境をつくり、可能な限り安心で快適な生活を送ることができるようにしましょう。

信頼性を大切にする

保養は参加者と主催者との信頼関係が必要です。
そのためには、主催者は情報公開を積極的に行うことで透明性を高めることが大切です。